2020年の東京オリンピックに始まる次世代通信規格5G。
携帯電話だけではなく、ネットワークに繋がることで、破壊的な付加価値を産み出すであろうデバイスやサービス。そうした産業のすそ野を広げるのが、真の5Gの破壊力です。
5Gレースで進んでいるのは日本だけではありません。むしろ海外の方がサービス開始が早かったり、技術開発が進んでいる会社が山ほどあります。
普段なれない英語で書かれたサイトを読むのが億劫な方、海外の5Gの情報をザックリ知りたい方に、日本語でポイントをまとめていきたいと思います。
音声ビジネスが5Gで帰ってくる
ResearchAndMarketsによると、Vo5Gは次世代アプリ・サービスの基本的なコンポーネントになる。
近年の音声サービスによる収入は下落の一方だが、コネクテッドカー、自動運転、スマートファクトリー・シティ、AR/VR等の新技術により最注目されそうだ。
音声サービス単体の重要性は引き続き下落傾向だが、AR/VR、遠隔ロボット操作、テレビ会議や様々なIoTデバイスにとって重要な役割となる。
このレポートでは、Vo5Gの最大の市場は北米で2023年までに最大$29.1bil、アジアと欧州が77%、69.3%でこれに続く。テレプレゼンスでのVRがこれを牽引し、電話会議はすぐに使いやすくなるという。スマートフォンはもはやVo5Gの主要デバイスではなくなる。
Huawei発行のWhite Paperでは、Vo5Gと共にVoNR, VoeLTE, ESP FB, RAT FB等の今後について言及されている。これらの技術が離散的になることを避けるためだ。
Vo5Gはこの6月の3GPPで標準化され、IMSとVoLTEの重要性についても触れられている。Vo5GはIMSをベースに実装され、VoLTEは5G時代にも引き続き音声ネットワークの主役であり、Vo5Gへの継続的な移行を促すとされる。
クラウド×5GはAR/VRを生活に浸透させる
通信事業者は、5Gを用いたAR/VR導入で、重要な役割を果たすことになる。
旅行やゲームからカーナビやヘルスケアまで、まだ中心的な役割を担っていないものの、AR/VRへの期待は大きい。ところがこの技術は巨大な記憶装置、消費電力、処理能力が必要とされ、デバイスがやっかないほど高価である。
処理と記憶装置がクラウドに移行する中、AR/VRもやがて追従し、デバイスはより安価で軽いものとなり、消費者にとって受け入れられやすくなる。
HuaweiのProduct&Solution社長David Wangは、AR/VRは100mbps、2K HDビデオ、5-8msの応答速度が必要とされ、5G導入期のeMBBサービスに完全に同期しており、最も典型的なユースケースであると述べた。
GSMAはこの機能開発を行っており、クラウドAR/VR会議をMWC Americasで開催予定。5G AR/VRの機会、Value Chain、ビジネスモデルを、通信事業者がどうマネタイズし、その機会を拡大するか、来年のWhite Paperで発行される予定。
5Gの成功には、小型化セルの設置手続きの統一化が必須だ
5G AmericasとSmall Cell Forum(SCF)はSmall Cellの設置に際し、規制承認の共通化を提言するWhite Paperを共同発行した。国毎、州毎、年毎に認証があり、MNOが承認を得るために、多大なコストと時間がかかるからである。
5Gは、高周波数領域や大容量の要件を満たさなければならないため、屋外では少なくとも、LTEの10倍のSmall Cellの基地局が必要と見積もられている。
USが、新世代の5G通信でリーダーシップを握り、経済成長を享受するために、官民一体となって取り組むことが必要だ。
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