湾岸プロマネ日記

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【モバイル】海外5G通信(2018年8月13日週)

2020年の東京オリンピックに始まる次世代通信規格5G。

 

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携帯電話だけではなく、ネットワークに繋がることで、破壊的な付加価値を産み出すであろうデバイスやサービス。そうした産業のすそ野を広げるのが、真の5Gの破壊力です。

 

5Gレースで進んでいるのは日本だけではありません。むしろ海外の方がサービス開始が早かったり、技術開発が進んでいる会社が山ほどあります。

 

普段なれない英語で書かれたサイトを読むのが億劫な方、海外の5Gの情報をザックリ知りたい方に、日本語でポイントをまとめていきたいと思います。

 

 

 

 

Samsungはマルチモードモデムに対応し、5Gスマホに現実を持ち込んだ

5g.co.uk

 

サムソン電子は、最新の5G規格に全て適合した、Exynos Modem 5100を発表した。

Release 15、5G-NRとは3GPPで標準化された規格だ。マルチモードは、旧世代のネットワークとの相互接続性を担保し、5Gネットワーク普及に向けて重要な技術である。

5100は、5Gのsub 6, mmWaveに加え、2G, 3G, 4Gもサポートする。電力効率の高い10nmプロセスでシングルチップ化される。

サムソン電子は、5100を実装した5G試作機を使い、商用ネットワーク環境を想定した実網で、5G NRデータコール試験を行った。

Sub-6で下り2Gbps、mmWaveで下り6Gbpsのスピードを提供する。これらは下り1.6GbpsのLTEと比べ、それぞれ1.7倍、5倍速い。

サムソンは世界中の通信事業者と協力していて、来年からできるだけ急速に商用サービスを立ち上げようとしている。新しいモデムは2018年後半からお客さんの元へ出荷される予定。

 

Sprintは5Gスマホを2019年上半期に出荷すると約束。本当に欲しい?

telecoms.com

 

Sprintは、LGとの新たなるパートナーシップを締結し、1H19に初の5Gスマホの出荷を発表した。

出荷日程は明らかにされないが、Sprintが5Gレースにて、しっかりPRしたい意図があると思われる。4大オペレータが、最初の5Gネットワーク稼働を競っているが、18年末には対応デバイスが無いことを意味する。

Sprint CTO、LGの北米CEO双方が、強固なパートナーシップを強調した。

VerizonとMotorolaが発表した、Moto z3+5G moto modに対しても、LGは遅れをとってない。オペレータ特有のネットワーク稼働に対して、メーカーがパートナーシップを組んでいることを考えると、他のプレミアムメーカーも、同様な会話が行われていると想定できる。SamsungやAppleと独占的に提携することが、市場の主役になりうる。

稼働開始に当たり、Massive MIMOがDay 1からサポートされ、10倍速い体験が提供されることになる。

この数年間、5Gの議論はあったが、市場の興奮は小さかった。デバイスのアナウンスは、技術の実現が近いことを印象付けた。デザインコンセプトや機能に関するリークが起こり次第、この熱狂はエスカレートされるであろう。

AT&TとT-Mobile USは未だ発表していないが、何十億ドル、何百万人が5Gインフラ構築に投入されているので、それも長くは続かないだろう。

これは確かな1歩ではあるが、興味深い質問は依然として残っている。あなたは本当に最初の5Gデバイスがほしいだろうか?

最初のデバイスは高価であろう。そして数か月後にはアップデートされるであろう。MotorolaやLGであろうが、パブで自慢する権利を得ることは確かだが、Samsung、Appleと比べられない。

 

中周波数帯が今、5Gに必要である

www.fiercewireless.com

 

USは5Gレースから脱落するのだろうか?

USの中周波数帯は、他の国と比べて複雑な状況であり、中国、韓国、日本、欧州各国は、5Gに対して数百MHz帯域を既にライセンス許可したか、もうすぐ許可する予定だ。FCCは必要性を訴えるが、現状は新しいルールの提案に留まっている。

通信事業者の周波数の戦略は、低周波数帯をカバレッジ用、高周波数帯をキャパシティ用として考えている。中周波数帯はいいとこどり。

全ての通信事業者が、3種のバンドを保有するわけではないが、全て保有することは、様々なケースで有用である。都市部の広帯域通信には高周波数帯が有効であり、郊外のブロードバンド接続には中周波数帯が優れていて、どちらも等しく重要である。

中周波数帯は、Small Cellの設置が高周波数帯ほど必要でないので、投資額を抑えられ、早期の設置が可能となる。またグローバルローミングのバンドに指定されることが濃厚、かつ、郊外エリアでも効果的だ。

USの中周波数帯は、衛星やCBRS等を考えると障害が多く、他国に比べて不利な状況にある。この複雑な状況をいち早く解決することが、USの5Gレースの成功に決定的な要因となるであろう。

 

 

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www.nittakeshi.com